にっき

2019/12yahoo!ブログ閉鎖と聞いて記事以降してきました

世紀末の魔術師

見ました!これも何回見たか知れず。
 
この映画、雰囲気がいいですね~。
ロシアのロマノフ王朝の遺産。
題材が題材なので格調高い雰囲気が出てました。
初めて見たのは小学生のときだったので、ロマノフ王朝の話があまりよくわかりませんでしたが
世界史を勉強してからますます好きになりました。
 
この映画は全体的に見て、ミステリーのパートが軸ですね。
容疑者となりうる登場人物が何人かいて、最後まで誰が犯人かわからない。
普通に良かったと思います。
普通に良かったとは、ちゃんと推理物の基本を踏んでいて、さらに展開に無理がなくてよかったということです。
ミステリーとしてだけ見るなら本当に当たり前なことなんですが、 
つっこみどころが出てき得るコナン映画(というかアニメ映画?)としては良いほうだと思います。
なんかわかった風なこと書いてますが、私自身別にミステリーに精通してるわけではないです。
感覚で書いてます。
 
ただ、小五郎たちを狙った理由がちょっと・・・
あんな一言悪口を言っただけで殺してたら、街中の人間を殺すことになりますって!
それと、蘭を狙った理由がよくわからなかった。
コナンくんも「そして蘭の命まで狙った・・・」(セリフうろ覚えですが)で濁してるし。
 
さて、今回の映画はキッドが初登場なんですね。
この後、観客寄せのために何度も呼ばれる羽目になるとは知らずに(笑)
でも今回の映画はキッドの使い方が上手かったし、出してよかったと思います。
逆にいうと、キッドが出るのはこの映画だけでよかったと思います。一回ぐらいなら、という感じ。
原作にも言えることですが、「名探偵コナン」なのに他漫画の主人公に目立たれても・・・ねえ。
銀翼は百歩譲っていいとして、鎮魂歌で出す必要は本当になかったと思います。銀翼と1年しか空いてないし。
 
まあそれは今は置いておくとして、
 
キッドがコナンの正体を知るのはこの映画なんですよね。
以降、映画では正体を知っている設定のままですが、原作では知ってるか知らないかはわからないんですよね。
知ってそうだけどね。
 
そして今回もまたまたいいのが!!ラ・ス・ト・シーン!!!
舞台は、全てが終わって毛利探偵事務所。雨が降ってます。
そして蘭のいつになく沈んだ声。←山崎さんの演技ほんと素敵ー。
そしてここのコナンくんとのやりとり!
 
どーした、作画!
 
なんですかこのコナンくんの崩壊っぷりは!作画陣力尽きちゃったんですか!
この作画のせいで原画が映える映える!
 
特に「限界、だな」の右目アップ原画があ~~~切ない!
蘭も泣くな泣くな泣くなって!と、コナンくんに代わって言ってみる(笑)
「そうだよね・・・(潤んだ瞳)」って、こりゃ限界だよ!そして眼鏡をはずしたところでっ
 
新一ぃぃ!!(と同時にコナンくんの作画が崩壊ぃぃ)
 
ここの曲!曲が良い!
コナン映画で歌詞つきのBGMは、普段なら違和感なんですが
このシーンに限っては最高!
 
あ~、普段会えない男が現れた!雨の中で濡れながら!
すぐ消えちゃうし。もはや幻ですね。
つーか蘭も部屋に行くなって!目離したら消える男なんだから!
 
そしてこの後。キッドとコナンくんの会話。
コナンの推理。
指笛をし、次々と鳩を呼んでいくキッド。
絵になる、絵になるよ。いいよ君たち!
 
そして最後、「じゃあこの謎は解けるかな?・・・」・・・セリフ略しますが、
・・・キッドがコナンくんに向かって「きみ」って言ってる~!
出会った当初だからねー。なんかコナン映画の歴史を感じます。
 
そして羽を拾いながら「こいつを助けたお礼、だろ」でBGM終わり、エンディング・・・
って素敵すぎ!!いーよいーよ!蘭がかわいそうだけどね!
 
そんでエンディングが終わってオチのシーンですが、
蘭怒ってますが、元気になってますね。よかったよかった。よかったのはいいんですが、
タオル、切りましたね(笑)
いやー、恐すぎでしょ。当分帰れないですよ新一。
まあ、無難に見えて伝説に残ったオチでした。
 
あー、いつもながらこだま作品はラストが秀逸なんですよねー。
順番逆転しますが、犯人をしとめるシーンも良いですよ。
 
色んな人の声を出し弾を撃たせて、死んだ人の声も交え恐がらせる。
そして出てきたのは子供一人!
「その銃、ワルサーPPKSでしょ?」って、演出として完璧じゃないですか!
そしてコナンの作戦に穴を見つけた気になってほくそ笑む犯人に向かって、
 
「じゃあ撃てよ・・・」
 
↑これ!ここ!この声!いきなり低くなるの!高山さーーん!!
 
「本当に弾が残ってるんならな・・・」
 
きゃーーーー!!
 
そして照準を合わせ、弾を放つスコーピオン!
弾が眼鏡に当たったーー!!と思ったら・・・
 
防弾ガラス(正しく言うと特製の硬質ガラス)ううう!
犯人呆然!さすがコナンくん!
 
・・・・・って、ちょっと、ちょっと待った。
いくら「特製の硬質ガラス」といっても、この存在は許すとしても、
あの衝撃の小ささは一体(笑)
だって仮にも拳銃ですよ?それが眼鏡に当たって「カーン」で終わりって・・・(笑)
・・・まあアニメ映画なので、つっこむと野暮といえるところもありましょうが、
ここははっきり言って微妙なラインだと思います(笑)
せめてふっとぶなり何なりしてくれれば・・・
そういや今年の映画・天空では、大ボスと飛行船の上での対決で、
コナンくんは右目っぽいところを銃で狙われて、ふっとんで頭怪我したんですよね。
これを見たとき、ちょっとこのスコーピオンのシーン思い出しちゃいました。(まさか製作者が狙ってかぶせたのかな?)
ああ、こっちが正しいやられ方だな、と(笑)物理的に細かいことはわかりませんが。
 
まあコナンくんがせっかくどや顔してるからいい・・・か(笑)
 
そうだついでに!モノクルを狙われたキッドについて。
これはさすがに・・・よく無事でしたねー(怪訝な顔)としか・・・
ていうか助かったんなら海に落ちたんでしょうが、なんであんな場所にエッグ&モノクルが落ちてんですか!
あと、キッド死んじゃったのかなあ・・・という蘭に対し、
コナンくん「いや、やつがあれで死ぬわけがない!」っておい!(笑)
どんだけ敵を超人化してんですか。人間死ぬ時は死ぬんですよ。
 
まあ野暮(とはいいたくないけどね!)な話はいったん置いておくとして。
 
哀ちゃーん!!やっと会えたね!映画初登場です!
「いいから着いてきなさいっていってんのよ!」微妙にキャラが違う哀ちゃん!
博士と二人きりなのに「江戸川くん」って言っちゃう哀ちゃん!
初登場なのにつっこんでばかりでごめんね哀ちゃん!
 
探偵団が城を探索してるとき、一人でスタスタ違う場所に言って
「何かあるなんていってないでしょ?」は初期の哀ちゃんっぽさが出まくっててよかったです。
コナンくんとの接触が少ないのがちょっとなあ、と思いましたが!
 
ラストの、コナンくんが焼けた城にいると思ってみんなが悲しむシーン、
ここ!ここの哀ちゃん!
この一瞬映った表情!!!!
良い!!!良いよ!!!良すぎです!!!
 
一瞬しか映ってないのに大げさ、と思われるかもしれませんが本・気でかわいいです。ここの作画。
思えば、迷宮あたりからどんどん作画が今風に変わって行きましたが、
この時期独特の作画の良さっていうのはどうしてもありますね。むしろこの時代のほうが好きかも。
初期の絵は受け入れられませんが、世紀末以降の中間期。良いです。
 
あと、ちなみに上記のシーンを映画のキャプチャーを漫画にした本で読みましたが、
その本では哀ちゃんが「バカ・・・」と言ったことになってました。
でも映画を繰り返し聞いても、言ってないと思うんだけどなあ。まあわかりません。
 
あとは、先ほど哀ちゃんが初期の哀ちゃんっぽいと書きましたが、
それは服部についてもいえます。
原作で登場したばかりのころは、「まだ正体バレへんのか?」とか呑気なこといったりしてたんですよね。
正体バラすぞ!って脅しも使ってたし。
 
なので今回の映画もそんなとこが反映されてたと思います。(笑)
あと服部が頑張って「コナン君」というネタは青山さんが漫画で使いたかったとか。
 
ていうか、「バラすぞ!」なんて哀ちゃんが聞いたら卒倒しちゃいますよねー。
こういう意味で哀ちゃんは服部と合わないというか仲良くできないと思います。
まあこの話はまた今度書きます。
 
あと服部はなんで今回の映画に出たんでしょう(笑)
捻挫して早々に退場したし。思えばバイクキャラってこのとき付いたんでしょうか。
原作では一回も乗ってないし。
コナンが原作ではスケボー2回(だっけ?)しか乗ってないのと同じですね(笑)
 
さてさて。この映画の核にかかわる大事な話。
 
城の地下室にあったマリアの骨!
見つかっちゃったよ!2008年に!
 
これは何かといいますと、今回の映画では、ニコライ二世の三女マリアは日本人・香坂喜市と結婚し、
現在は彼が残した城の地下にこれまた彼が残したインペリアルイースターエッグとともに眠っている、という設定でしたが、
そのマリアの遺骨が、2008年に実際に発見されてしまったそうなんです。
 
当時のウェブニュースには「この発見により矛盾がでる作品」項目にこの映画が載っていました。
 
しかし!
 
これ、コナンくんの推理ミスってことにすれば矛盾は起きないんですよねー(笑)(笑)(笑)
あんなどや顔で締めといて、真実じゃなかったとかwwwww
きゃははははwwwwざまあみろwwww
 
なんちゃって・・・コナンくんごめんなさい(笑)
ちょっとアニメ版光彦の気分になって見たかったんです・・・
(光彦くん(というか大谷さん)、たまにコナンくんが推理につまづくと嬉しそーにしてるんです)
 
まあ、決定的な証拠に基づかない憶測は原作でもたまに外れてるし。
気にすることないよ、コナンくん☆
 
なんか変な冗談書いてたら長くなってしまった・・・
この映画、地味ですが題材も雰囲気も素敵で根強いファンが多いと思います。(勘ですが。)
良い映画でした。
 
次はコナン映画黄金期(私目線)最初の「瞳の中の暗殺者」をみようと思います。